アイテム詳細
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集英社 |
グループ:Book ランキング:122102 価格:¥ 735 発売日:2003-09 通常24時間以内に発送 |
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カスタマーレビュー ![]()
「ルポ」という形でこの問題を取り上げたことが、非常に意義があるのではなかろうか
(2006-12-14)
「女子割礼」。言葉だけは聞いたことはあった。また、宗教上の儀式だと勝手に思い込んでいた。本書を読みながら冷や汗が出た。男の私ですらそうなのだから女性はなおさらであろう。
女子割礼にも様々な方法があるが、その中でも陰部封鎖に至っては唖然とするしかなかった。しかも、ユダヤ教あるいはキリスト教以前からあった因習であることはわかっていても、はっきりとしたことはわからないという。
そのような女子割礼が何故現代においても根絶されないのか、現地ではどうなっているのか、どのようにしたら根絶することができるか、を記したのが本書である。この風習を知る上で必要な知識は書かれているが、中心は現地での取材である。
確かに著者はすべての原因を性差に求めすぎるきらいはあるが、それを現地に行ったことがない私がむやみに批判することは出来ない。著者がそういった考えを持って現地に赴いたにしてもである。何度も現地に赴き、根絶派、推進派の双方に取材を行っているという事実はやはり重たいと思う。
本書には女子割礼が根絶されない様々な原因が挙げられているが、あとがきで、著者は『もし自分たちが長く慣れ親しんできた風習をやめろと他国(先進国)の人からいわれたらどんな気がするか考えてみたい。外部からのプレッシャーがあるから風習をやめなければならない、という考え方には抵抗があるはずだ』と記している。当たり前だがその通りだろう。
次元は違うが、鯨が好物ではない私だって他国から鯨は頭がいい動物だから食べるのは可哀想。だから捕鯨は禁止すべきだと言われたら、日本の捕鯨文化を何だと思っているんだ、お前達はどうなんだ、と腹が立つ。
他人の考えを変えさせるというのは本当に難しいことだと思う。
多少偏った私見は入っているが良書である。
(2006-11-20)
女性器切除という野蛮で非道な問題に対して、丹念な取材で書き上げられた良書である。
惜しむらくは時折表れる性差批判である。
この女子割礼問題に男性上位社会という現実が大きな影響を及ぼしているのは事実だが、全ての原因をそこに帰結しようとする姿勢はいただけない。
基本的にはジャーナリズム精神に則り中立的に書かれている分、時折混ぜられた主観がさも正しい事のように読めてしまうのでタチが悪い。
冷静に読み解く読解力を必要とする。
割礼にみる男尊女卑
(2006-07-25)
健康な体の一部分を、切り取る。
地球のどこかで、それが行われていることは漠然と知っていたような気がする。
しかし、このように活字で、実際に日本人女性が見た記録は生々しい。
「不衛生で、体に悪いから止めろ」というのは傲慢でしかないのだ。
割礼は、大人になる儀式とされている。コミュニティにはルールがある。
そんなことは意味がないと知っている大人も自分の子供に同じことをする。
それは、コミュニティに入って、大人と認められ、結婚するため。
結婚しなければ、生きていけないのだ。
極端な男性社会で、弱者の女性は、少しでも自分を良く見せるために
割礼を行う。また望む者もいる。
今の日本では、それよりも以前から割礼はないだろうが、
自分の条件を上げるための努力は違う形で行われていたはずだ。
人は、コミュニティから離れることを恐れる。
それは、死を意味するからだ。
今の世の中でも、1人で生きているように見えても
会社や、ネットや、コンビニや、どこかで何かに属している。
割礼を排除するのは、習慣や考え方もあり、
とても大変な作業であると知った。
女子割礼の実態が、よくわかります
(2005-04-14)
この21世紀の世の中で、未だに、こんな非人間的な、残酷なことが、当たり前のように行われているということを知り、愕然としました。そして、廃絶に向けて取り組むときに、男性よりも、その娘の母親や祖母が、最後まで反対するという事実にも二度ビックリしました。この矛盾した現象に、読後も、無意識に、回答を求めつづけていました。考えてみると、日本の歴史も、長い間、男尊女卑と封建社会で成り立っていて、男女平等の思想や法律ができたのは、戦後のここ最近のことなのですね。。。ただ、割礼や中国のような纏足などの、肉体的に傷害を与えるしきたりがなかっただけのことで、どれだけ、女性たちが苦しんできたことかと思うと、戦後に生まれた私たちは、その幸せをかみしめないといけないなぁと、あらためて実感しました。考えがまとまっていませんが、今だに考えさせられている一冊です。今、関連書籍で「生きながら火に焼かれて」を読んでいます。。。
綿密な取材
(2005-03-16)
アフリカ北部など現地での綿密な取材に基づいて女子割礼を考察した本。単に野蛮な風習であると決めつけることなく、その起源やなぜ今でも残っているのかを丁寧に分析している。
結婚相手は処女でなければならないという男性中心の思想が、女子割礼の根拠の一つであるという。その思想は私たち日本人にも共感する人はいるはず。一見野蛮な風習だが、その根本思想は私たちと共通していると思うと慄然とした。


